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中国の経済発展が難しくなった理由 [中国経済]

ここにきて、中国の経済成長のペースが鈍っています。2012年はGDP の伸びが7.7%と8%を割り込みました。以前のような毎年続けて十数パーセントという成長率からすると、かなりの落ち込みであることは間違いありません。

そもそも中国経済では「保八」といって、8%以上の成長は必須とされてきました。成長率が8%を下回ると、失業やら社会保障やらで様々な問題が出るとされてきたいのです。

それなのに、意外とあっさりと8%を下回ってしまったわけです。そして、あれだけ大事だと言っていたにも関わらず、マスコミなどで大きく取り上げられることも無いようですね。

そもそも、公式発表のGDP の7.7%という成長自体も、本当かどうか疑わしいという専門家も多いです。ということは、嘘の数字ですら「保八」が出来なかった可能性があるということですね。

成長が難しくなったのにはそれなりに理由がある


ところで、中国の成長が難しくなったのには、それなりに理由があるようです。ちょっと意外ですが、中国の経済成長が止まった理由は人不足かもしれません。

中国といえば、世界最大の人口を誇る国家です。その国で人手不足だなんて、ちょっと考え難いですよね。でも、現実に起こっているようなのです。

中国には農民工という、地方から都市に出稼ぎに来ている人たちがたくさんいます。この人たちは都市にもともと住んでいる人たちよりも給与が安く、安価な労働力として中国経済を支えていました。しかし、近年この数が頭打ちだというのです。

人手不足ということは、当然ですが、中国の人件費が高騰します。でも人件費が上がったら、外国企業は中国で生産する必然性はなくなりますよね。中国で生産をしたいと思う企業が減ることで、結果的に、経済の成長が止まるのです。


どの国でも見られる減少らしいです



ちなみに、こうした現象は、中国に特有のものではありません。どの国でも見られる現象のようです。

もともと農業国だったような国が、安い労働力を武器に工業国として成長していきます。しかし、成長とともに安い労働力を提供するのが難しくなり、経済成長が止まってしまうわけです。

ちなみに、こうした現象は「ルイス転換点」と呼ばれるそうです。中国はルイスの転換点を迎えたわけですね。

中国経済に関して言うと、これ以上の成長をするためには、従来の経済構造では難しいということになります。世界的に見ても、このレベルで成長が止まってしまう国は多いようですね。

参考:BRICS経済危機の深刻度 中国の成長に限界…先進国に影響も

中国は問題てんこ盛りです


中国経済に関して言うと、「ルイス転換点」は問題の一つに過ぎません。不動産バブルも心配されていますし、環境問題も深刻なようです。川が汚れすぎて飲み水の確保もままならないなんて話もあるようです。

中国がこの難局を乗り越えられるのか、興味深い所ではあります。まあ、今までは、何だかんだ言って政権を維持してきましたからね。これだけのピンチでも、何とかしてしまうのかもしれませんけど。

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