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400万円台のへそくりって何だ?| サンプル抽出が適正に行われているのかなあ? [日本経済]

損保ジャパンDIY生命によると、サラリーマン世帯の主婦の平均的なへそくり額は416万円なのだそうです。へそくりと聞くと、数万円程度というイメージがあります。そのイメージからすると、ずいぶん貯め込んでいるのですね。

”へそくり”平均額 過去最高の416万円(THE PAGE)




正しい方法で行われた調査なのかなあ



さて、率直に言いますと、この調査結果をにわかには信じることができません。この調査って、本当に正しく行われているのでしょうか。

なぜ調査に疑問を持ったかというと、日本人の2人以上の世帯の平均的な金融資産が1,000万円ちょっと(正確には、1,150万円)という別の調査があるからです。中央地でみると、420万円です。

ちなみに、平均金融資産の調査したのは、金融広報中央委員会というところです。金融資産というのは、株や債券、投資信託などだけではありません。銀行預金や郵便貯金も含みます。

DIY生命の調査が本当なら、金融資産の4割弱にあたるへそくりがあることになります。そして、2人以上世帯の金融資産の中央地と同程度のへそくりがあることになってしまいます。

この額は、流石にちょっと信じがたいんですよね。


サンプルの抽出方法に問題は無いのだろうか?



金額が高めに出る可能性として、最も想像しやすいのが、調査対象を選ぶ時の偏りです。調査対象を選ぶ時に、収入が多い人を最初から選んでいる可能性があるのです。

例えば、この調査では、ボーナスの平均支給額は69.9万円とされています。しかし、別の記事では、大阪の中小企業の平均的なボーナス支給額は25万3949円というものもあるのです。

つまり、今回調査対象にしたのは、この3倍もボーナスをもらっている層ということになります。サンプルの平均ボーナスが、ちょっと多すぎる気がします。

<中小企業>ボーナス支給企業6年ぶり増加…大阪信金調査(毎日新聞)

本当に適切に調査が行われたのかどうかは確認のしようもありません。ただ、鵜呑みにはできない調査という感じがするわけです。


結婚前の貯蓄をへそくりにしているケースもあるのでしょうけどね



もちろん、結婚前の妻の貯金を、そのままへそくりとして持っているというようなケースもあるでしょう。結婚する年齢が上がっているので、こういった額が伸びている可能性もあるとは思います。

まあ、そういったものを差し引いても、400万円を超えるへそくりが平均というのは、にわかには信じがたいですよね。そういう人もいるという話ではなくて、平均がその数字ですから。

民間企業が出してくる統計は、恣意的な意図があるものもあります。この調査に恣意性があるかどうかは別にして、一般論としてそういうことがありうるということです。

その調査が正しい方法で行われたのかどうか、注意して見る必要があるでしょう。結果だけ見て、無批判に信じるのは危険です。


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