サムスン頼みの韓国経済は構造的に脆いんだよね

産経新聞の記事によると、これまで好調だったサムスンの業績に陰りが見えるのだそうです。記事では韓国経済の先行きの不透明感につながる可能性があるとすら考えているようです。

■ “サムスン帝国”凋落の予兆　稼ぎ頭のスマホ失速、韓国経済への影響懸念（産経新聞）

この記事を読む限り、韓国経済はグラグラという感じですね。韓国のことがあまり好きではないであろう産経の記事なので、多少割り引いて考える必要はあるでしょうけど。

実際、過去にIMF の管理下にあった国ですからね。何が起きても驚くには値しません。

特定の企業に依存しすぎるのが韓国経済の弱点

ところで、かねてから、特定の企業に依存しすぎているのが韓国経済の弱点の一つだといわれています。ですから、サムスンの調子が少し悪いだけで、「韓国経済は大丈夫か？」なんて話が出てくるわけです。

この異常さは日本と比べるとよくわかるでしょう。例えば、トヨタ自動車の業績が悪かったとしても、直ちに「日本経済は大丈夫か？」なんて話にはなりませんよね。

もちろん、トヨタ自動車の業績はそれなりには日本経済に影響があるでしょう。でも、所詮は１企業です。仮にトヨタ自動車の業績が悪化しても、だけで日本経済が傾くというような話ではありません。

過去数年間にわたり、韓国経済はそれなりに成長して来ました。しかし、構造的に強くなったかというと、必ずしもそうとは言えないのです。

サムスンの工場が海外移転するだけでも

財閥系の企業がGDP に大きく影響するという事は、サムスンが工場を海外に移すだけで韓国経済には悪影響があるということですよね。

サムスンの業績が悪化するようなことがあれば、安い労働力を求めて海外に工場を増やすなんてこともありそうです。しかも、サムスンの株主の半分以上は外国資本だといわれています。ということは、業績が悪化したときに海外に出るという決断は、実際に起こりうることでしょう。

つまり、サムスンが業績を回復させようとグローバル化をはかることすらも、韓国経済には大きなマイナスなのです。そう考えると韓国経済ってやっぱり不安定ですね。

実際には、抱えている問題はこれだけではありませんしね。