民主党に投票しようと呼びかけない菅直人元首相| そして処分できない民主党

菅直人元首相が、自身のブログの中で、自民党議員の落選運動を呼びかけています。具体的には、次のような文章です。

比例は自民党に投票しない「落選運動」の呼び掛け 参院選も最終盤に入ってきました。自民党の圧勝が予想されています。このままでは福島原発事故以来「原発ゼロ」を求めた多くの国民の意思が生かされません。そこで、原発ゼロを求めている全国の皆さんに、全国比例区では自民党に投票しない「落選運動」を展開することを呼び掛けます。 （中略） 自民党の暴走に歯止めをかけるため「比例では自民党に投票しない」を合言葉に、「落選運動」を繰り広げましょう。

この文章って、考えてみるとすごいですよね。民主党所属である菅直人元首相が自民党の落選運動というのは、まあ理解できます。元首相と言う立場を考えると、いささか下品な気はしますけどね。

でも、自民党議員の数を減らしたいのなら、何で「民主党へ投票を」と呼びかけないのでしょうか？今の呼びかけだと、自民党でなければ何処でもいいと呼びかけているように聞こえるんですよね。実際、この文章の中に民主党という言葉は一度も出てきていません。

この方は一応民主党の議員です。評論家とか作家とかの肩書きを持つ人が、自民党以外にと呼びかけるのとは意味合いが違うと思うんです。

もっとも元首相は、民主党の公認を外された候補を、公然と応援しています。東京選挙区の話です。それに比べれば、大した話ではないのかもしれませんけどね。

それに、自分の党の公認候補以外を応援する元首相を処分できない民主党の問題も小さくなさそうですね。普通だったら、すぐに除名しろと言う声が上がっても良いはずなんですけど。